※(公社)日本アロマ環境協会資料引用


ルネ・モーリスガットホセ
ルネ・モーリスガットホセ
■ずっと昔からあったもの■

 

アロマテラピー』という言葉は、20世紀初頭に生まれました。

 

アロマの関係者なら誰しも知っていることですが、

 

1931年ころフランスの化学者ルネ・モーリス・ガットフォセ

 

実験中にやけどを負ってしまい、

 

とっさに目の前にあったラベンダーの精油をかけたところ、みるみる回復したそうです。

 

その体験をもとに

 

アロマ(芳香)テラピー(療法)つないで『アロマテラピー』という言葉を造語したのです。

 

精油の利用も20世紀になってからではありません。

 

紀元前3000年ころ、古代文明が起こったエジプトではミイラづくりの際、

 

フランキンセンスやミルラなど防腐効果のある植物を用い、

 

宗教儀式でも香りをたく習慣がすでにあります。

 

クレオパトラがバラの花を入浴や香水に使ったのも有名です。

 

植物の利用というとらえ方で、

 

太古から祈りの場所、病気や傷を治すために、より美しい自分を求めてスキンケアに、

 

感染から身を守るために、香りを楽しむために、と生活の場でさまざまな方法で使われてきました。

 

やがて精油精油を抽出する技術が生まれ、

 

精油を使ったこのような利用法が『アロマテラピー』という形になり、

 

心身の健康や美容の増進役立つとして現代に引き継がれているのです。

 

 


■アロマテラピーって何?■

アロマテラピーとは、

芳香療法」と訳される自然療法です。

 

芳香植物(ハーブなど)から抽出した精油(エッセンシャルオイル)を使って、

健康や美容に役立てます。

 

芳香成分を体に取り入れることで、体調と精神の乱れを調整するのが目的です。

 

つまり、精油を使ってリラックスやリフレッシュしながら、心と身体のバランスをとる方法です。

 

アロマテラピーにはさまざまな作用があるのです。

 

 

最近では、病院や鍼灸治療院などでもアロマテラピーを利用して治療を行っている場所が多数あり、医学的見地から薬理効果が検証されています。

 

 

■アロマテラピー(精油)が心身に働きる経路■

嗅覚を通しての精神・生理作用

香りの分子が鼻の奥に達し、信号として嗅神経を介して脳へと伝わります。
そこで精神的・生理的に作用します。吸入による作用呼吸と共に肺の肺胞から血管系へ入り、血流に乗って、全身に作用します。経皮作用皮膚の表面(表皮および附属器)から真皮へと吸収され、真皮にある毛細血管まで成分が到達し、全身を巡る循環に乗ります。

 

■嗅覚の仕組み■

嗅覚は、人間の五感の中でも特殊な感覚であり、「原始的」「直接的」と言われ、生理反応に直接結びつく、とても重要な感覚です。 鼻腔に入った芳香成分は、最初に大脳辺緑系に伝わります。香りの刺激は、大脳辺緑系で古い記憶や本能行動と結びつき、さらに視床下部へと伝わり、身体に生理反応が現れます。

視床下部は「脳の中の脳」と言われるほど重要な器官で、私たちの体の恒常性を保つために、自律神経系や内分泌系(ホルモン調節)、そして免疫系を調節しています。
ここで重要なのは、嗅覚が大脳新皮質による知的な解釈を通さずに、身体の生理反応に直結しているということです。

 



■精油って何?■

 

植物の花や葉、種子、果皮、樹皮などから抽出された芳香物質が精油です

 

精油は植物からわずかに分泌される有機化合物の集まりです

 

天然の化学物質が数十から数百集まって一つの精油ができているのです。

たとえばラベンダーは、

ラベンダーという成分でできているのではなく、

100種類を超える有機化合物でその精油ができているんです。

 

精油は植物から抽出した100%天然のもの。

 

ただし天然だから安全、とはいえません。

植物の中には有害なものもあります。

 

大量の植物から得られる精油は、たいへん濃縮された状態です。

 

たとえば1000kgの植物から真正ラベンダーでは10~30kg、

ローズは100g~300gほどの精油しか採れません。

50本のローズでたった1滴・・・・・

 

芳香植物に合わせて、抽出方法が異なります。

 

■精油を使用する際必ず守って下さい■

 

  • 精油は飲まない。
  • 精油は直接肌につけない。
  • 精油を1歳未満の赤ちゃんに使用しない。

 

精油は薬ではありません。

精油を取り扱う場合は、注意事項をよく読み、正しくお使いください。

妊娠中の方、重い病気の方、慢性的な病気の方のほか、健康状態が気になる方は医師に相談してください。

 

■精油の買い方選び方■

 

精油を選ぶときには、

それが植物から抽出された天然の精油であることを確かめましょう。

 

とくにポプリオイルなどと間違えないように気をつけて

 

まず、精油名学名、産地(原料が栽培された場所)、抽出部位(植物のどの部位を抽出したか)が記載されているかチェック。

 

輸入元、製造元、取り扱い説明が表示されているかも確認し、さらに製造年月日品質保持期間などの情報もあることです。

 

また、精油の容器が紫外線の影響を防ぐ遮光瓶のガラスびんであるかも確認を。

 

一度フタを開けるとわかるような密閉タイプ、

びんの口に1滴ずつ落とせるドリッパーがついているものがいいでしょう。

 

■精油はワインと同じ■

 

同じ香りの精油の香りはすべていっしょではなく

その年の天候や生産地でワインの味が違うように

同じ種類の精油でも、

生産された年によって香りに微妙な差がでる場合があります。

さらに原料となる植物が生産された土地によって違います。

 

■身体の悩みに■

病院に行くほどではないけれど、なんだか調子が悪い・・・・

体のトラブルは心が作用してくるものも多いもの。

体の内側と外側からケア・・・


  • 頭痛や肩こり改善・・・ジュニパー.ジンジャー.スイートマジュラム.ローズマリー
  • 食欲不振や胃もたれを改善・・・オレンジスイート.サンダルウッド.リンデン
  • 咳やのどの痛みに・・・・サンダルウッド.ティートリー.ペパーミント
  • 風邪の予防に・・・・オレンジスイート.ティートリー.ペパーミント.ラベンダー
  • 鼻炎や花粉症対策に・・・カモミールジャーマン.ティートリー.ユーカリ
  • 冷え性を改善・・・コリアンダー.ジンジャー.ブラックペッパー.ローズマリー
  • 足の疲れやむくみを改善・・・・ジュニパーベリー.ゼラニウム.ブラックペッパー
  • 便秘や下痢を改善・・・スイートオレンジ.カモミールローマン.スイートマジュラム
  • 肌荒れを改善・・・・サンダルウッド.ネロル.フランキンセンス.ローズオットー
  • 汗などのデオドラントに・・・グレープフルーツ.サイプレス.ティートリー.ユーカリ
  • 虫よけや虫さされに・・・シトロネラ.ティートリー.ラベンダー.レモングラス

 

■心の悩みに■

時間に追われ、人間関係に悩み、不安や緊張の連続。

ストレスの多い日々で疲れた心は、好きな香りでそっと包んであげて。

だんだんリラックスして、心に体に元気が戻ってくるはず・・・・

 

  • 元気が出る・・・イランイラン.カモミールローマン.ゼラニウム.リンデン
  • ストレス解消・・・イランイラン.オレンジスイート.フランキンセンス.ベルガモット
  • 集中力アップ・・コリアンダー.サイプレス.ジュニパーベリー.レモン.ローズマリー
  • 眠れない・・・オレンジスイート.クラリセージ.サンダルウッド.ネロリ.パチュリ
  • リラックス・・・イランイラン.ゼラニウム.プチグレン.ベンゾイン.ローズオットー
  • リフレッシュ・・・グレープフルーツ.サイプレス.ジュニパーベリー.シトロネラ
  • 情緒を安定させる・・・オレンジスイート.サイプレス.サンダルウッド.ジャスミン
  • ロマンチックな気分に・・コリアンダー.ジャスミン.ネロリ.ローズウッド.パチュリ

 

■女性の悩み■


女性の体はとてもデリケート。

わずかなホルモンバランスの変化が、体にさまざまな影響を与えます。

自分の体のリズムや特徴を知ることも大事。

アロマテラピーを取り入れながら上手に自分の体と付き合っていきましょう

 


  • 更年期の症状を改善・・・カモミールジャーマン.カモミールローマン.クラリセージ
  • 月経痛や月経不順を改善・・・サイプレス.ジャスミン.ゼラニウム.ラベンダー
  • ダイエットに役立つ・・・グレープフルーツ.ジュニパーベリー.フェンネル